不思議な変色ガラス サフィレット&サフィリーンとは?
サフィレット達の写真
サフィレット(Antique Saphiret)…
19世紀中頃、チェコスロバキアで誕生した変色ガラス。
それは実に不思議な魔法のような色合いで…
深く青い光を宿し、見るひとの心を魅了してきました。
成分については貴重な分析結果から、なんと近年少しずつ解き明かされてきております。(下に詳細有)
とはいえ今はもう作られていないく、現在手にできるのは当時作られたもの限りです。
とくに希少価値が高く世界中にコレクターがいます。

サフィリーン(Sappharine / Vintage Saphiret)…
その後、途絶えたサフィレットを1950年頃にドイツ等で再現。
チェコとはカットや色の現れ方が異なります。こちらも今は作られておらず希少です。
カット入りはきらめく星の瞬き、カットなしはゆらめく妖精の泉のよう。

各時代にしかない、それぞれの美しさ…
うっとりと心ゆくまでお楽しみいただけましたら幸いです。



 
謎めくサフィレット達の世界へようこそ

惑星座へご来店いただきまして心より感謝申し上げます。
サフィレット&サフィリーンは謎も多く、手がかりとなるわずかな当時の資料・文献をはじめ、
出版社・ガラス検査機関・海外のコレクターへの取材、
そして実際に多くのコレクションを見比べて推測しております。

製法や年代などは諸説あり、確実なご説明は難しいのが現状です。
その為、サフィレット達にまつわる新たな発見があった際には、そのつど加筆や修正してまいります。
発見により変わっていく可能性があることをご了承いただいたうえ、ご注文お願い申し上げます。

−参考論文&文献ご紹介−
◆『近代に生産された特殊な外観を呈するガラスについて』2018年発表→引用元ページ
福田千紘様(ジェムリサーチジャパン株式会社)による
サフィレット、アイリスガラス、ドラゴンズブレスの成分分析結果です。

以下引用させていただきます
「EDXRF(エネルギー分散型蛍光X線分光装置)にて組成を分析した結果、主要成分はいずれもPb(鉛)、Si(ケイ素)、K(カリウム) に富みB(ホウ素)に乏しく、一般的に”クリスタルガラス”と呼ばれるガラスであった。 また着色原因と考えられる元素としてサフィレットからはFe(鉄)、Cu(銅)、アイリスグラスからはCu(銅)、ドラゴンブレスからはSe(セレン)がそれぞれ微量検出された。」

…このような大変貴重なデータを公開いただき感謝にたえません!
この場を借りて心より深くお礼申し上げます。
サフィレットは、クリスタルガラス(高品位の無色透明ガラス/現在の製造品はスワロフスキーやバカラが有名です)と同じ主要成分だったとのこと…!ひとつ謎が解かれました。
以前ガラス検査機関の方にサフィレットについてお伺いした際、
再現するには成分のほかに製法(作る工程)も重要ポイントかもしれないとおっしゃっており、
成分が分かってきた今、当時の製法も気になるところです。
ロストテクノロジーとなったサフィレット達…
いつか全ての謎が解き明かされるのか今後も追ってまいりたいと思います。


◆『コスチュームジュエリー 1920s-1970s (別冊太陽)』2007年出版◆
サフィレット達が写真付きで掲載されています。どのページも美しく鑑賞用としても素晴らしい本です。

 
サフィレット&サフィリーンの表記名ご案内

サフィレット(Antique)…
19世紀中頃、チェコスロバキアで誕生したガラス

サフィリーン(Vintage)…
1950年頃〜ドイツやオーストリアでサフィレットを再現して作られたガラス

惑星座では、このように呼び分けて表記しております。
ページ上部に詳しく違いを明記していますので、ご参考にしていただけましたら嬉しいです。
国や年代の確実な線引きは難しく、推測になります。
商品名ではルースサイズを分かりやすくSS(小粒)〜XL(大粒)で表しております。

 
写真と状態につきまして

魅惑の美しさをお伝えできるよう、1点ずつ心をこめて撮影し繊細な色再現を目指しております。
1点につき数多く撮り、独特の色合いがよく分かる写真をご紹介いたします。
ただし、ご覧になる環境に左右されます為、色味が異なる場合がございます。
サフィレットなどの古物品は長い時を経てきた為、ダメージが多少なりともございます。

 
数々の希少なガラスをお届けできる秘密

惑星座は、長年お世話になっている海外のコレクターさんがおります。
その方のコレクションは驚くほどの蒐集量で、どれも希少な品ばかり。
“秘密の宝部屋”に、それらのコレクションを大切に保管しています。
ある時、ずっと不思議に思っていたことを聞いてみました。
「一体どのようにして集めたのですか…?」

「昔の工房やコスチュームジュエリー会社が歴史に幕をとじる時、
在庫まるごと(サフィレット類含む)を買取ったのだよ」

…だから、その方のもとには美しいルース状態のままで数多く残っているんだ!と謎が解けました。
アクセサリーになることなく眠っていたガラス達を、現代に蘇らせたく、
歴史をつなぎ、惑星座ではその当時のサフィレット&サフィリーンを主に使っています。

このような秘密があり、皆さまへ希少なお品をお届けすることができます。

−古ガラス達が眠る“秘密の宝部屋”での買付け風景はこちら
秘密の宝部屋

Web写真集と実店舗のご案内

こちらのTwitterでは惑星座撮影のサフィレット&サフィリーン写真をご覧になれます。
こんなに美しいガラスがあったとは…!と、知っていただいたり
お好きになっていただけるだけでも幸せだなぁと想いツイートしております。

実物をお手にとってご覧になりたい場合は、惑星座実店舗へお気軽に♪
それぞれ魅力たっぷりのサフィレット&サフィリーン、どちらも大好きな店主がお待ちしております。

冒険心と空想心をかきたてる魔法の国の宝石のようなサフィレット達に、
ふれるきっかけとなりましたら大変嬉しいです。
それでは、ごゆっくりお楽しみくださいませ。